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成熟したWebライフ|初期SNS起業世代が50代でたどり着いた「残す」という発想

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50代からのWebライフは、

発信の続きではない。

見られるために使ってきた場所を

自分が生きた時間を残す場所へ変えていく。

私たち 初期のSNS起業世代の今、

そんな転換期にある。

最初の一台は、オレンジ色のMacだった

私が初めてパソコンを買ったのは30代だった。

オレンジ色のスケルトンのMac。

半透明のボディは、

いかにも「新しい時代」だったし

機械というより、

未来から届いた 「異次元ボックス」だった。

当時の私はまだ、

SNSで自分を発信していなかった。

そもそも、

今のように誰もが日常を公開し

知らない人から反応をもらう時代ではなかった。

パソコンを持つこと自体が

新しい世界へ入ることだった気がする。

私たちの世代は、

インターネットの完成後に参加したのではなく

ホームページが生まれ、

ブログが広がり、

SNSが生活へ入り込んでくる過程を

年齢を重ねながら見てきた。

40代初期、ブログを書き始めた

私がブログを始めたのは40代初期。

ブログには、

自分の考えや経験を文章として置く面白さがあり

まだ「フォロワーを増やす」

「数字を伸ばす」という意識より、

自分の場所に文章を書く感覚のほうが強かった。

個人が自分の媒体を持てる。

今では当たり前だが、

当時はそれだけで充分に新しかった。

ホームページからブログへ。

Webは、

特別な知識を持つ人だけのものから

個人が日常や仕事を語る場所へ変わっていった。

2014年、SNS起業とFacebook

私がFacebookを始めたのは2014年。

SNS起業が広がり、

個人が名前と顔を出して

仕事をつくる時代になってきた。

ブログに文章を書くだけではなく、

自分自身を前へ出す。

日常も仕事も人間関係も

すべてが発信の材料になる。

反応がつき、人とつながり、仕事につながる。

SNSには、

それまでの個人メディアにはなかった速さがあった。

同時に、発信は数字で見えるものになり、

友達の数、フォロワー数、「いいね」の数

発信の内容とは別に

どれだけ人を集められるかが

その人の影響力として扱われ始めた。

その後、

Instagramで画像が発信の主役になり

YouTubeやTikTokによって

個人発信の中心は文章から動画へ移ってきた。

私たち 初期のSNS起業世代は、

個人が発信者になれた喜びと

数字で価値を測られる息苦しさの

両方を知っている。

50代になり、残るものを考え始めた

50代になった今、

私の中でWebの意味が変わった。

どれだけ多くの人に見られたかより、

何が手元に残るのか。

今日の反応より、

10年後にも読めるものがあるか。

SNSには、人とつながり

思考の存在を知らせる力があるが、

運営会社の方針が変われば

表示のされ方も利用条件も変わる。

長年積み上げた投稿が、

突然のアカウント停止や

収益化無効によって価値を失う例も見てきた。

当事者ではない私でさえ思う。

「あの労力が……」

失われた投稿の数と、そこへ使った時間。

だから私は、

SNS発信では足りないと

考えるようになった。

若い頃のWebは、

外の世界とつながるためのものだった。

今のWebは、

自分が見たもの、考えたこと

思考の痕跡を残す場所にもなっている。

成熟とは、

見られることではなく、

残すものを選ぶことなのかもしれない。

― きょうは、流れていく発信ではなく、手元に残る作品を選ぶ ―

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