50代になってから、
景色の受け取り方が
少しずつ変わった。
派手さよりも、
静けさに目が留まるようになった今、
パリの街が教えてくれるのは、
年齢を重ねた人だけが
感じ取れる美意識です。
パリの街は、何かを主張してこない。
古い石壁、
控えめな光、
急がないカフェの時間。
若い頃なら、
物足りなく感じていたかもしれない。
でも今は、
この「何も起きなさ」が心地いい。
選ばなくなったものが増え、
削ぎ落とした先に
静かな景色が残る。
華やかさではなく、
整った佇まい。
説明のいらない美しさ。
今の自分だから、
この景色がちゃんと見える。
それでいい、と自然に思える。
パリはいつも成熟した感性にだけ
そっと応えてくれる。
——
正解を降りた女。
美容の先で、美を生き直す人。
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