50代 低血圧な私の寝起きは
30分ほど まだ輪郭がぼんやりしている。
詩的にいえば
「静域を愉しむ」ような時間。
今の私にとって
これがいちばん美意識の高い目覚め方なのかもしれない。
何も急がず
思考が動き出すまでのひと時を
ただ味わう。
成熟世代の美しさは
案外 こういう時間に宿る。
急がない。
詰め込まない。
感度が戻るまで 無理をしない。
優雅な時間の過ごし方とは
余白ではなく
“呼吸の扱い方”なのだと思う。
まるで
Four Seasons Hotel George V Paris の午前の光みたいに
まだ少し夢の側にいるまま
空気だけが先に澄んでいく。
どうか罪悪感を持たず
自分の呼吸に戻る時間を
大切にしてほしい。

