50代になると、肌に現れる“影”のような変化に敏感になります。
鏡に映るシミが濃くなったように見える日、
ふと「これ、本当にシミなの?」と不安がよぎることも。
昔、レーザー治療を受けていた頃、担当ドクターに
「私たち医者でも、肝斑とシミの見分けがつかない人は多いのよ」
そう言われ、若かった私はとても驚きました。
専門医でさえ判断が難しい。
それほど肝斑というのは複雑で、悩ましい存在なのです。
肝斑は、ホルモンバランス、体質、ストレス、生活習慣…。
どれかひとつの原因ではなく、複数の要因が重なり合って発症します。
だから “これをすれば確実に治る” という明確な答えがありません。
むしろ、シミだと思い込んでレーザーを重ねた結果、
肝斑部分を刺激し、濃く見せてしまうケースもあると知りました。
大切なのは、不確かなものに“攻め”すぎないこと。
特に50代の肌は、刺激を蓄積しやすい繊細さを持っています。
だからこそ、
摩擦を減らす・強い施術を連続で受けない。
この3つの“引き算のケア”が、肌の透明感をゆっくりと取り戻してくれる。
日々のスキンケアは、
「足す美容」よりも「そっと守る美容」へ。
年齢を重ねた肌は、丁寧さに応えてくれる力を持っているから。
夜、スキンケアを終えた後の静かな時間。
肌に残る少しの温度を感じながら、
“今日も刺激を与えずに過ごせた” という安心が、
明日の美しさへとつながっていくのだと思います。
50代のシミ悩みは、正解を焦らずに。
やさしさの積み重ねが、いちばん確実な美しさを育ててくれます。

