松の内も明けぬうちに、映画を観に行った。
なぜ今だったのかは、はっきりしない。
ただ、今の私には必要だったのだと思う。
今回の映画
ジョージ・マイケル:栄光の輝きと心の闇
は、楽曲やライブ映像を浴びる作品ではなかった。
同じくNetflixの
ワム!
が音楽と映像の洪水だとすれば、
こちらはもっと静かで、哲学的だった。
ジョージ・マイケル、53歳。
ほんとうに、早すぎた。
「太く短い人生」と言われがちだけれど、
正確に言うなら
燃焼密度が異常に高かった人生だったのだと思う。
才能。
名声。
愛。
孤独。
快楽。
罪悪感。
美意識。
それらを同時に、全力で引き受けてしまった人。
普通なら分割して、一生をかけて味わうものを
彼は一気に抱えてしまった。
若さのエネルギーを、前倒しで使い切った天才。
18歳で「Careless Whisper」を生み出した感性。
あの成熟度は、すでに異常だった。
ジョージ・マイケルは、
燃え尽きることで名作を残した人だと思う。

このふたり、時代ごと抱きしめたくなる可愛さ♡
若さの勢いも、無防備さも、
まだ何者にも傷ついていない透明感もあって。
この並び立ち方だけで、
「始まってしまった物語」って感じがする。
ワム!から始まる彼の楽曲は、
私の青春時代そのもの。
聴くたびに、
当時の空気、街の匂い、
自分の感情までが、鮮明によみがえる。
だから映画を観終えた今、
胸の奥が苦しく、切ない。
それは「ロス」などという言葉では
とてもはまらない、
もっと複雑で、静かに寂しい感情。
時代のアイコンだった人物が、もうこの世にいないこと。
それは同時に、
自分の残りの人生をどう過ごすのか
静かに問い返される体験でもあった。
私は、彼のようには燃え尽きない。
けど、
美しく、私らしい時間の使い方をしたい。
その思いだけが、
映画館を出たあとも、
静かに残っている。
この美意識の軸となる人物像については、こちらにまとめています。
▶ 美容家ルネとは|50代からの美意識を導く美容家
