恋愛ものはほとんど観ない。
甘い台詞にも反応しない。
それでも
『ブリジャートン家』だけは待ってしまう。
親愛なる読者の皆様・・・
観終わっても
オフィシャルポッドキャストまで追いかけてる。
今も大画面には
『ブリジャートン家の暖炉』
薪の燃える音。
あのBGM。
舞踏会の残響を流しながら
今これを書いている。
今シーズン、長男アンソニーが帰ってきた。
ヒ♡ゲ♡ 髭アンソニー♡
理性で統制された男が
一瞬だけ熱を滲ませてくる。
性的描写は正直苦手。
そこは早送りしたくなる瞬間もある。
けど、
衣装
ヘア・メイク
インテリア
ジュエリー
建築
フラワーアレンジ
リネンから食器
すべてが緻密。
そして、東洋人の私としては
褐色王女のベースメイクは
毎回研究対象。
あの肌の仕上がりに
毎回
釘付けになる。
厚くない。
粉を感じない。
光の取り込み方。
このメイクチームの力量は異常。
これは化粧ではなく設計。
すべてが異様な密度で設計されている。
画面の構図があまりに美しく
まばたきを忘れる。

この作品は歴史再現ではなく、
意図的に多民族化された
ファンタジー貴族世界。
人種のバランスは
戦略そのものだとわかっている。
今シーズンは、中国系俳優がいる。
韓国系俳優もメインに配置された。
違和感はない。
なのに、
日本の「JA」はどこにも見当たらない。
海外ドラマや洋画を観ていると、
現在の日本の国力が透けて見え
悲しくなる瞬間がある。
暖炉の炎を見ながら
そのことを考えてる。
決して、劣等感ではない。
日本はアニメで世界を制圧している。
文学も評価される。
建築も評価される。
でも、俳優はどうか。
海外接続前提の育成か。
エージェント戦略か。
国家としての輸出設計か。
韓国は俳優を輸出する。
中国は市場そのものが交渉力。
日本は内側で完成させる。
完成度は高い。
だけど、外に配られない。
多様性の舞踏会では
カードが配られる。
誰を座らせるか。
どの国を可視化するか。
日本は、
その配札の対象に入っていない。
そして、ここが核心。
日本は
“呼ばれない国”になりつつあるのではないか。
嫌われているわけではない。
排除されているわけでもない。
ただ
交渉のテーブルに
最初から座っていない。
声を荒げない国。
自己主張をしない国。
内側で完結する国。
それは美徳でもある。
しかし、国際市場では
存在しないことと同義。
アンソニーが画面に戻る。
彼は呼ばれる男。
存在を前提に配置される人物。
その違いを
暖炉の炎の前で考えていた。
私は『ブリジャートン』が好き。
あの美の密度に没入している。
だからこそ、
あの舞踏会に
日本の静かな骨格が立つ日を
見てみたい。
説明せず
叫ばず
ただ空気を変える存在として。
炎は揺れている。
カードは
まだ切られていないだけかもしれない。
—— きょうは、呼ばれない理由を見つめる。——
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