夜のパリ、名店のお席に座るとき、あなたは何を纏いますか?
ただ華やかな色や流行を選ぶのか、それとも、機能性と美しさ、空間との調和を静かに考えるのか──。
50代の美意識は、こうした“選ぶ瞬間”にこそ磨かれ、装いを通して、
自分自身と場の気を整えることを知っている。
夜の光に溶け込みながらも、自分の存在感をそっと引き立てる装いの秘密を綴ります。
パリ滞在記・全10本のうちの第10話

ラグジュアリーなレストランでのドレスコードは、「何を着るか」よりも
機能性と美しさが無理なく両立しているか が本質。
Lasserreでの夜、私が選んだのはレモンイエローのツイードジャケットと
バジーレの白いフレアスカート、そしてバレエシューズ。

クラシックだが、すべてに理由がある。
Lasserreは食事の途中で天井がオープンし、夜空の下で食事する演出があるため
冷たい外気に備えて“保温性のあるツイード”を選択。

普段ならソースの跳ねを気にして濃い色を選ぶところだけど、
名店Lasserreではそこをあえて気にせず、
淡いレモンイエローのツイードジャケットを──

ただ純粋におしゃれを楽しんだ。
さらに照明が落ちるタイミングを想定し、テーブルが沈まない色=レモンイエローと白を合わせた。

暗い空間で明るく見える装いは視覚的効果が高く、50代の顔色をふわりと引き上げてくれる。
「私にスポットライトを」。
そう思うのはわがままではない。

人生の経験を重ねた50代だからこそ、夜の装いに光を纏っていい。
シャネルを選んだのも、
名店Lasserreへの敬意として“格を揃える”ため。
ドレスコードとは、お店に従うルールではなく、
“お店と美を調和させる知性”なのだと思う。
▶Paris Series – All Episodes ♛https://beautydiary50.com/category/travel/
